ファーマシストフロンティア

2016年06月号（創刊号）-2 vol.2では、熊本地震本特別レポートとして、熊本県上益城郡益城町へ赴き薬剤師として活動に取り組んだ、長野県上田市の上田薬剤師会所属のイイジマ薬局勤務"八柳 秀夫”氏、イイジマ薬局・木町薬局勤務の"iijimat”氏による現地活動を報告します。多くの死傷者を出した熊本地震。その中でも最も被害が大きかった上益城郡益城町において、第三者ではなく当事者として体験した活動記録。実体験から気付かされた問題や今後の課題などを、多くの方が共有し、災害発生時における薬剤師活動の参考にしていただきたいと思います。

八柳 秀夫氏は、2007年熊本大学薬学部卒業、2009年に熊本大学大学院卒業した論客です。学生時代を過ごした熊本を第二の故郷と位置づける八柳氏は、派遣薬剤師の話があがった時に「恩返しといった意味でも何としてでも支援したく、手を挙げた」と、強い気持ちを持っています。未だ余震の恐れが残る同地で、懸命に活動する同氏のレポートを必読してください。

iijimat氏は、現在上田薬剤師会薬局部委員長を務める新鋭の論者です。講演活動等も多く、豊富な知識、活動手腕等々、その名は薬業界において幅広く知られている薬剤師です。木町薬局の管理薬剤師として処方箋応需はもちろん、OTC医薬品や在宅など、地域にはなくてはならない人として高い信頼を獲得しています。同氏もまた、熊本大学を卒業（薬学博士）しており、熊本地震に対しては現地への思いを胸に、重いザックを背負って急遽、現地へ入りました。不眠不休に近い状態で奮闘するiijimat氏の活動と現地での気付きを、是非とも災害時における参考としてください。