本特別連載では、健康サポート薬局について、上田薬剤師会が考えるビジョンや研修内容などを踏まえながら、ご紹介ならびに解説をしたいと思います。
2016年11月に一般社団法人上田薬剤師会が、健康サポート薬局に係る研修実施機関として認定を受けました。
これは全国で4番目の認定であり、地域薬剤師会としては全国初の認定です。
700数多ある地域薬剤師会のうちの1つである上田薬剤師会が研修実施機関として認定されたことは、大変意味のあることと捉えています。
一般社団法人上田薬剤師会
上田薬剤師会の飯島会長は次のように強調します。
「今回の上田薬剤師会の認定が1つのきっかけとなり、各地域団体が研修実施機関として認定され、地域事情に即し、かつ実践向きの研修内容を学んだ薬剤師がしっかりと職能を発揮する流れに棹さして欲しい」。
上田薬剤師会 飯島康典会長
【健康サポート薬局が導入された背景】
まず最初に、健康サポート薬局が導入された背景について考えたいと思います。
実は、健康サポート薬局構想には、3つくらいの背景があります。
まずは「地域包括ケアシステム」。この中で薬局がなにをすべきかという議論です。
2つ目が、医薬分業に対する批判視です。調剤業務について無資格調剤を始め、様々な問題が指摘されたこと加え、そもそも医薬分業の価値に対する疑問がありま
した。
さらに3つ目が(これが本来あるべき議論ですが)、今後、薬局は何をなすべきかということです。
これらを順に考えてみたいと思います。
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