上田薬剤師会（長野県上田市、飯島康典会長）はこのほど、「平成28年度薬剤師生涯教育推進事業」を厚生労働省から獲得したことを明らかにした。
今回実施する事業では、主テーマを「地域包括ケアの一員としてのかかりつけ薬剤師を目指して」とし、地域におけるチーム医療の推進をさらに進めるためのスキルアップを目指した実務研修、ワークショップ、講演会などを行う。
上田薬剤師会では平成22年度、同24年度の「薬剤師生涯教育推進事業」を過去に実施している実績を持つ。
今回の事業では「臨床検査値を薬剤師が把握する」ことを大きな目的と位置付けており、計画する事業概要は「オープンホスピタルによる専門薬剤師育成のための病院研修」「在宅ケア推進のための医療機関・保険薬局・介護施設連携研修」「高齢者・認知症を対象とする薬剤レビュー・ワークショップ」「在宅ケア推進のための医療・介護制度、医学・薬学の最新知識を学ぶための講演会」などを予定する。
■「オープンホスピタルによる専門薬剤師育成のための病院研修」では、病院におけるチーム医療推進のための薬剤師を対象に○高度医療○地域支援医療○周産期・小児医療。○医療現場（主に病院内）において薬剤師が知っておくべき臨床検査データ等の意味と利用を研修プログラムに入れ、信州上田医療センター、依田窪病院などを実施施設予定とする。
■「在宅ケア推進のための医療機関・保険薬局・介護施設連携研修」では、実務実習型研修を予定し、医師会・歯科医師会推薦による上田市、小県郡内の診療所・歯科診療所、訪問看護ステーションなどを実施施設とする。
■「高齢者・認知症を対象とする薬剤レビュー・ワークショップ」では、東京、神奈川、長野県上田市で行う予定とし、平成29年２月11～12日にはオーストラリア薬剤師会から講師を招聘し、薬局店頭ならびに在宅における薬物レビュー、認知症、検査値利用を含めたワークショップを上田薬剤師会館で実施する。
実務組織は上田薬剤師会薬局部会が務め、事業総括は飯島康典氏、事業実施委員会メンバーは坂巻弘之氏（東京理科大学経営学部教授）、山村重雄氏（城西国際大学薬学部教授）、佐々木忠徳氏（昭和大学薬学部教授）、堀内龍也氏（前群馬大学医学部附属病院薬剤部長・前日本病院薬剤師会会長）、宮島渡氏（社会福祉法人恵仁福祉協会高齢者総合福祉施設アザレアンさなだ常務理事、加藤久幸氏（大和綾瀬薬剤師会副会長）が務める。
上田薬剤師会 飯島康典会長
左から堀内龍也氏、坂巻弘之氏、佐々木忠徳氏
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