第1回 医科の診療報酬改定の理解が不可欠な時代
中小企業診断士 平田 雄一郎
薬局経営にとって、調剤報酬改定が重要であることは当然のことである。
しかし、これからの薬局経営にとっては、医科の診療報酬改定を読み込み理解することが不可欠であり、調剤報酬との関係や次回調剤報酬改定のキーワードを探すことが重要となってきた。
調剤報酬改定の内容だけでの理解では、これからの薬局経営を描くことはできない。診療報酬改定で起こったことが、次回の調剤報酬改定に影響しているということが、平成28年度の改定で実際に起こったからである。
地域包括ケアシステムを進めていくうえで、地域の連携は欠かせない。そのことを根底に考えると、医科の診療報酬と調剤の調剤報酬が"点数”とは言え、内容に連携があることに不思議はないだろう。
平成28年度診療報酬改定では、かかりつけ薬剤師の評価として『かかりつけ薬剤師指導料(70点、1回につき)』『かかりつけ薬剤師包括管理料(270点、1回につき)』が新設された。かかりつけ薬剤師は処方医と連携して患者の同意を得、患者の服薬状況を一元的・継続的に把握した上で、患者に対して服薬指導等の業務を行うこととなる。
では、『かかりつけ薬剤師指導料』と『かかりつけ薬剤師包括管理料』の違いは何なのであろうか?
読者コメント