健康サポート薬局を考える
金城学院大学教授 大嶋 耐之
さて、コンビニより多いとされる5万7,000軒の薬局店舗のうち、いったい何店舗の薬局の何人の薬剤師が本来の"かかりつけ薬剤師”の職能を発揮し、患者さんの笑顔に貢献しているでしょうか? 疑問です。
本年度から薬局を取り巻く環境が大きく変わる改正が施行されています。ご存知のように、「健康サポート薬局」「かかりつけ薬剤師」「在宅医療」のキーワードを掲げている改正です。これは薬剤師職能を明確にし、いかに国民の健康に関与しているかを誇示する施策だと思います。秋にはその申請が始まりますが、既に患者不在の"かかりつけ薬剤師”の登録作業が水面下ではなされています。
初回問診票利用での同意から始まり、施設などの入居者全員を対象とした包括同意などなど、金儲けの題材にどこまで薬剤師を利用する経営者が世の中をかき乱しているのでしょうか。勤務薬剤師は本意と違って、経営者の言いなりになっているのでしょうか? プロとしてのプライドはどこまで保っているのでしょうか?
本コラムでは、一般市民の視点から、これからの薬剤師の果たすべき役割について論じていきたいと思います。
今回は、そもそもなぜいま「健康サポート薬局として医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律上に位置付けられたのか」について触れていきたいと思います。
読者コメント